概要
マジックでRPG体験ができるゲームを作った。
ルールブック・カードと 「君は」、「君たちは」で始まるソーサリー、インスタント群 を使ってみたかった。
応用してD&D以外のマジックのカードで遊ぶのも面白いかもしれない。
遊び方
二人で遊ぶ。参加者はプレイヤーとダンジョン・マスター(DM)に分かれる(マジックのルール上はDMもプレイヤーとして扱う)。
基本はマジックのルールで進行する。ただし
- DMの先攻
- 初期手札は0枚
- 墓地は共用
- ドロー・ステップを飛ばす。
- 次のデッキを使用する。
デッキレシピ
ヒーロー・デッキ
主人公たち。ここではフォーゴトン・レルム探訪、バルダーズ・ゲートの戦いのルールブック・クリーチャー群から相応しいレジェンドを選出した。
ヒーロー・キューブからランダムに4枚をヒーロー・デッキにする。
ゲーム開始時、プレイヤーはヒーロー・デッキからランダムに1枚を戦場に出す。
ヒーローがプレイヤーのコントロールや戦場を離れたとき、プレイヤーはヒーロー・デッキ からランダムに 1枚を戦場に出す。
ヒーローは墓地や手札から戦場に出てもヒーローとして扱うが、プレイヤーがコントロールしていないパーマネントはヒーローではない。
戦場にヒーローがいなく、かつヒーロー・デッキにカードが存在しないとき、プレイヤーはゲームに敗北する。
ヒーロー・キューブ
- 1 : 暴走魔法の使い手、ニーラ/Neera, Wild Mage
- 1 : 堕落者、アスタリオン/Astarion, the Decadent
- 1 : 指揮官リアーラ・ポーティア/Commander Liara Portyr
- 1 : ドリッズト・ドゥアーデン/Drizzt Do’Urden
- 1 : 無慈悲な魂、ミンタラ/Minthara, Merciless Soul
- 1 : 至極の刀、オージ/Oji, the Exquisite Blade
- 1 : 打ち砕かれた者、ジョン・イレニカス/Jon Irenicus, Shattered One
- 1 : 影の大ドルイド、カガ/Kagha, Shadow Archdruid
- 1 : 暴走魔導士、デリーナ/Delina, Wild Mage
- 1 : 予見者、アローンド/Alaundo the Seer
- 1 : 熟達のインヴォーカー、ダイナヘール/Dynaheir, Invoker Adept
- 1 : 市場の元締め、マハディ/Mahadi, Emporium Master
- 1 : 小さきものの呼び手、カディラ/Cadira, Caller of the Small
- 1 : 敬愛されるレンジャー、ミンスク/Minsc, Beloved Ranger
- 1 : 混沌の造り手、ヤン・ヤンセン/Jan Jansen, Chaos Crafter
- 1 : バルダーズ・ゲートのクライドル/Krydle of Baldur’s Gate
イベント・デッキ
フォーゴトン・レルム探訪、バルダーズ・ゲートの戦いの「君は」、「君たちは」で始まるソーサリー、インスタント群。
プレイヤーは1ターンに一度、インスタント・タイミングでイベント・デッキからランダムに1枚をマナ・コストを支払わずに唱えてもよい。
- 1 : 君たちは酒場で出会った/You Meet in a Tavern
- 1 : 君はタラスクを見ている/You Look Upon the Tarrasque
- 1 : 君は強盗にからまれた/You’re Confronted by Robbers
- 1 : 君は二匹のゴブリンを見つけた/You See a Pair of Goblins
- 1 : 君は悪党の住処を見つけた/You Find the Villains’ Lair
- 1 : 君は林に差し掛かった/You Happen On a Glade
- 1 : 君はノールの野営地に出くわした/You Come to the Gnoll Camp
- 1 : 君は盗みの現場を見られた/You’ve Been Caught Stealing
- 1 : 君は川にたどり着いた/You Come to a River
- 1 : 君は近づいてくる護衛兵に気づいた/You See a Guard Approach
- 1 : 君は道で待ち伏せに遭遇した/You’re Ambushed on the Road
エネミー・デッキ
ここではフォーゴトン・レルム探訪、バルダーズ・ゲートの戦いのルールブック・クリーチャー群と、ルールブック・カードになってはいないがD&Dの代表的なカードから相応しいエネミーをピックした。
DMは自分のターンに一度、ソーサリー・タイミングでエネミー・デッキからランダムに1枚を戦場に出してもよい。
- 1 : 骨の王、マークール/Myrkul, Lord of Bones
- 1 : 殺戮の王、ベハル/Bhaal, Lord of Murder
- 1 : 闇の王、ベイン/Bane, Lord of Darkness
- 1 : エインシャント・シルヴァー・ドラゴン/Ancient Silver Dragon
- 1 : エインシャント・ブラス・ドラゴン/Ancient Brass Dragon
- 1 : エインシャント・ゴールド・ドラゴン/Ancient Gold Dragon
- 1 : エインシャント・ブロンズ・ドラゴン/Ancient Bronze Dragon
- 1 : エインシャント・カッパー・ドラゴン/Ancient Copper Dragon
- 1 : 歩哨竜、ミーリム/Miirym, Sentinel Wyrm
- 1 : 星山脈の業火/Inferno of the Star Mounts
- 1 : 砂漠滅ぼし、イムリス/Iymrith, Desert Doom
- 1 : アダルト・ゴールド・ドラゴン/Adult Gold Dragon
- 1 : ブラック・ドラゴン/Black Dragon
- 1 : タラスク/The Tarrasque
- 1 : 悪意のビホルダー/Baleful Beholder
- 1 : 蜘蛛の女王、ロルス/Lolth, Spider Queen
- 1 : マインド・フレイヤー/Mind Flayer
- 1 : ゼラチナス・キューブ/Gelatinous Cube
- 1 : パープル・ウォーム/Purple Worm
- 1 : アウルベア/Owlbear
- 1 : 毒々しいトロール/Loathsome Troll
- 1 : 霧氷盾のフロスト・ジャイアント/Rimeshield Frost Giant
- 1 : マンティコア/Manticore
- 1 : アイアン・ゴーレム/Iron Golem
- 1 : ブレイ/Bulette
- 1 : アルボレーアのペガサス/Arborea Pegasus
- 1 : ジンの風予見者/Djinni Windseer
- 1 : うろつくダイア・ウルフ/Dire Wolf Prowler
- 1 : ラスト・モンスター/Rust Monster
- 1 : 隠れ潜むローパー/Lurking Roper
- 1 : 巨体のバグベア/Hulking Bugbear
- 1 : 竜亀/Dragon Turtle
- 1 : 天界のユニコーン/Celestial Unicorn
- 1 : ノールの狩人/Gnoll Hunter
- 1 : ピクシーの案内人/Pixie Guide
- 1 : アンダーダークのバジリスク/Underdark Basilisk
- 1 : ワイト/Wight
- 1 : ゴブリンの投槍兵/Goblin Javelineer
- 1 : ネヴァーウィンターのドライアド/Neverwinter Dryad
ドロップ・デッキ
エネミーを倒したらドロップ品を手に入れられるのもファンタジーRPGの醍醐味だ。
D&D関係だけでは物足りないからマジックから歴代の名アーティファクトを拝借してきた。ドロップ・デッキには 宝箱やミミックをはじめ、石、薬、装備品、小サイズのクリーチャーなどが適している。
あとはドロップの代わりに道が開ける演出で土地も採用した。特に基本土地は君は林に差し掛かった/You Happen On a Gladeのサーチ先になる。
エネミーが戦場に出たとき、ドロップ・デッキの上から1枚を裏向きのまま追放する。エネミーが戦場を離れたとき、それをプレイヤーのコントロール下で戦場に出す。それがパーマネント・カードでない場合、マナ・コストを支払うことなく唱える。
ドロップ・デッキはプレイヤー、DM両者のライブラリーを兼ねる。
- 6 : パワーストーンの破片/Powerstone Shard
- 1 : 宝箱/Treasure Chest
- 1 : ミミック/Mimic
- 1 : 冒険の戦利品/Spoils of Adventure
- 1 : 偶然の発見/Fortuitous Find
- 1 : 霊気の薬瓶/AEther Vial
- 1 : 清純のタリスマン/Pristine Talisman
- 1 : ラクドスの導き石/Rakdos Cluestone
- 1 : ボロスの魔鍵/Boros Keyrune
- 1 : Mox Emerald
- 1 : ブラック・ロータス/Black Lotus
- 1 : 予言のプリズム/Prophetic Prism
- 1 : スクイーのオモチャ/Squee’s Toy
- 1 : 戦の角笛/War Horn
- 1 : タッサの二叉槍/Bident of Thassa
- 1 : 活力のカルトーシュ/Cartouche of Strength
- 1 : 貴顕廊一家の魔除け/Maestros Charm
- 1 : ツキノテブクロのエキス/Moonglove Extract
- 1 : 破滅の印章/Seal of Doom
- 1 : ネビニラルの円盤/Nevinyrral’s Disk
- 1 : 蜘蛛糸の網/Spidersilk Net
- 1 : 猛火の松明/Blazing Torch
- 1 : 忍びの釵/Sai of the Shinobi
- 1 : とがった三つ叉/Sharpened Pitchfork
- 1 : 金脈のつるはし/Goldvein Pick
- 1 : スカイクレイブの大鎚/Maul of the Skyclaves
- 1 : 火と氷の剣/Sword of Fire and Ice
- 1 : 梅澤の十手/Umezawa’s Jitte
- 1 : 英雄の刃/Hero’s Blade
- 1 : 選ばれしものの剣/Sword of the Chosen
- 1 : 踊る円月刀/Dancing Scimitar
- 1 : ガラクタ潜り/Junk Diver
- 1 : ナーナムのコブラ/Narnam Cobra
- 1 : 極楽鳥/Birds of Paradise
- 1 : 上天への門/Gate to the AEther
- 1 : 魔法の鏡/The Magic Mirror
- 1 : バグベアの居住地/Den of the Bugbear
- 1 : 平地/Plains
- 1 : 島/Island
- 1 : 沼/Swamp
- 1 : 山/Mountain
- 1 : 森/Forest
所感
このゲームのポイントは何といってもイベント・デッキの存在だろう。エネミーはDMターン毎に湧いてくるのに対しヒーローは孤独に戦わなければならない。ドロップ品に頼ろうにも弱いクリーチャーはブロックしてくれないし、厳しい。
イベント・デッキはそんな状況を打開してくれる。ブロッカーをすり抜けられるモードは多いし、
君は二匹のゴブリンを見つけた/You See a Pair of Goblins
でゴブリンを仲間にしたり、
君は林に差し掛かった/You Happen On a Glade
で冒険を続けて土地を持ってきたり、
君は川にたどり着いた/You Come to a River
で流れに逆らいエネミーをバウンスすればドロップ品が手に入ったりで戦場が充実してくる。
DMもエインシャント・ドラゴンの攻撃がひとたび通れば戦場を一変させられるから、案外一瞬で戦火が広がり、重要局面を迎える。
クライマックス
リストによってはかなりの割合でプレイヤーが勝つことになる。イージーゲームに慣れてきたら、「1ゲームに何度か、DMはクライマックスを宣言し、追加でエネミーを戦場に出してもよい。その回数は予め取り決めておく。」とし、よりハードなゲームに挑戦しよう。
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